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おくすり情報 No.01 クスリをともだちに -クスリの正しい飲み方-(2003年2月発行)
病気を治すのは基本的に私たち自身のからだです。その体内の仕組みが故障したり働きすぎるのを調節したり、病気の原因を取り除くことによって、病気を克服しようとするのがクスリです。それがうまく働いてくれるように、悪さをしないように、クスリとのつきあい方を理解し、おともだちにしましょう。
今回はクスリの飲み方について説明しましょう。
クスリの飲み方
クスリにうまく働いてもらうために、クスリの飲み方特に飲む(服用する)時間はつぎのような指示を守りましょう。
●食後服用
食事をしてから30分以内の服用です。
これは食物が胃のなかにあり、くすりの刺激が少ない時間帯なのです。
●食直前服用
食事をとったらすぐに服用します。
糖尿病のくすりのなかには、食物と一緒に服用しないと作用しないものがあります。
●食前服用
食事の30分前から1時間前の服用です。
これは食事をする前にすでにくすりが効いているということです。食欲増進薬、鎮吐薬、下痢止めなどがそうです。 乳幼児の場合はお腹が空いていて、服用がさせやすい「食直前」か「食事に混ぜて」もかまいません。
●食間服用
朝・昼・晩の食事の間の空腹時に服用します。
食事の最中に一緒にくすりを飲むことではありません。 目安として食後2時間位の服用のことであり、空腹時ですから、おやつをとってはいけません。
●食直後服用
食事のすぐ後の服用です。鎮痛消炎薬などは食物と一緒の方が胃に対する刺激が少なくなり、また食直後の方が吸収が良くなる薬もあります。
●屯服(とんぷく)
解熱薬、鎮痛薬、催眠薬、咳止めなどは屯服薬として使われます。
屯服薬は症状に応じて必要時だけ服用するくすりのことです。これらは対症療法ですから基本的に継続して使用するものではありません。 一日の服用回数や服用間隔を「使用上の注意」に従うことが重要です。
ワンポイントアドバイス:「クスリはコップ一杯の水で!」
水はクスリをを飲み込むためだけでなく、クスリを溶かすためにも必要です。水の量が少ないとクスリが食道や胃腸にくっついて潰瘍を起こしたり、粘膜を刺激したりします。コップ一杯の水はクスリの効果を高めるためにも大切なのです。