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おくすり情報 No.17 検査の結果から病気を知る -健康診断のすすめ- (2010年10月発行)
■健康診断
私たち自身の健康をまもるために、いろいろな健康診断の方法がとられています。
それらの方法として健康診断(検診)、人間ドック、がん検診などがあり、学校へ通っている生徒・学生は学校の制度として、 また社会においては勤務先において検診制度が用意されています。
また一方で一般社会においては、地方自治体により高齢者に対する検診制度が進められています。
そこでは特に「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症」など、中高年になると増加する「生活習慣病」を早期に発見し、適切な配慮をすることが大切であるといわれています。
これは高齢者が著しく増加しつつあるわが国において、高齢者が豊かで健康的に人生をすごすこと、 それがわが国の平和と繁栄を維持・発展するために重要であると考えられているからです。
そのために健康診断が順調に進められることが大切であるとされています。
日本人の生活習慣の変化などにより、糖尿病などの生活習慣病の有病者・予備群が近年増加し問題になっております。
そのため、平成20年4月から特定健康診査・特定保険指導が始まりました。
特定健康診査は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症症候群)に着目した検診で、下記の項目を実施します。
- 基本的な項目
- ○質問票(服薬歴、喫煙暦など)
○身体計測(身長、体重、BMI、腹囲)
○血圧検査
○理学的検査(身体診察)
○検尿(尿糖、尿蛋白)
○血液検査
・脂質検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール)
・血糖検査(空腹時血糖またはHbA1c)
・肝機能検査(GOT、GPT、γーGTP) - 詳細な検診の項目
- ※一定の基準の下、医師が必要と認めた場合に実施
○心電図
○眼底検査
○貧血検査(赤血球、血色素量、ヘマトクリット値)
■健康診断はまじめに
わが国では、出生直後から高齢者に至るまでの人生において国民の健康を護るための政策の一環として健康診断が実施されており、それが世界に誇る長寿国家に到達したことになったとされています。
定期検診は「スクリ-ニング検査」として、すなわち病気の可能性が有る人を「ふるい分け」するために有効な検査であり、精密検査を受ける資料になっています。
こうして自分の健康状態を把握し、管理することができます。
したがって、定期検診は必ず毎年参加し、1年ごとの各検査項目の変化をみることが重要です。
そして自分の健康状態がどのように変化しているかをみて、自分の体質がこれからどのように変化していくのかを予測することができます。
そしてこれからの生活習慣をどのように改善すべきかを考えることが、健康維持に役立つことになるでしょう。