特定非営利活動法人 Human & Animal Bridging Research Organization エイチ・エー・ビー研究機構

おくすり情報 No.22 病気の原因とくすりと食べ物(2013年10月発行)

おくすり情報 No.22 病気の原因とくすりと食べ物(2013年10月発行)

監修:岡 希太郎(東京薬科大学 名誉教授)

「医食同源」という用語を知っていますか?
電子辞書を見ると、「病気を治療するのも日常の食事をするのも、ともに生命を養い健康を保つために欠くことができないもので、源は同じ」という考えのこと。でもこれって、具体的にはどういうことでしょうか?監修者は次のように考えてみました。
人間にとって栄養素は大事であるが、とりわけ必須栄養素を食べないでいると必ず病気になってしまう。必須栄養素を医薬品にしておけば、不足のときに素早く補うことができる。そして必須栄養素は、くすりとしても売られるようになったのです。 ということですから、広義の意味は兎も角、狭義の意味としては医食同源とは、「必須栄養素は食べものから摂れるし、医薬品としても摂ることができる」という、昭和の和製四字熟語になったのです。


■病気の原因別に見るくすりと食べものの違い

解説:
病気の原因は、大きく2つに別れます。
体の外から入ってくる外因は、炎症の症状が出て初めて病気に気づきます。そしてくすりの世話になります。 体のなかにある内因は、健康なうちから栄養バランスに気をつけていれば、酸化障害や炎症反応を起こさずにいられます。くすりと食べものは、病気の原因によって全く異なる役目を果たしてくれるのです。「くすりは病気の治療、食べ物は病気の予防」と言えるでしょう。
食べすぎで大きくなった内臓脂肪は慢性的に炎症反応を起こします。どんなにバランスの良い食事をしていても、食べ過ぎれば肥満となり、慢性炎症を逃れることはできません。炎症が臓器障害にならないように、体重コントロールが大事です。年を重ねて、臓器障害が重症になると生き方の選択が求められます。

■酸化障害を予防する食品成分

■炎症反応を予防する食品成分

解説:
酸化障害を予防できれば、炎症反応の予防にもつながりやすくなります。
上の表で、必須栄養素のβ-カロテン、ビタミンCとE、不飽和脂肪酸は、酸化障害と炎症反応のどちらも予防できます。その他の食品成分はどちらか一方を予防するとされています。
多くの実験で解ったことは、食品成分を単独で使うよりも、同時にいくつも合わせて使う方が、効果が出やすいことです。 酸化障害も炎症反応も複雑な経路で進行するので、色々な成分を同時に使った方が、効果が出やすくなるのです。
食べものの抗酸化性を強くするには、必須栄養素と同時にポリフェノールやペプチドも使う方が効果的なのです。
さらに、抗酸化性の成分と抗炎症性の成分を同時に使えば、どちらか一方だけを使うよりも効果的です。筋肉の疲れを取るイミダペプチドの場合にも、カフェインと一緒に使うとより確かに疲労を減らせることがわかっています。
これらのことはどれもみな、毎日の食事でなるべく多くの種類の食品を食べれば達成できます。食品の数を増やすということは、より効率的に病気を予防することであり、お茶やコーヒーのカフェインでさえ、一役担っているのです。

■元気で生き抜く10ヶ条

1.体に悪いと言われていること(喫煙、アルコールの飲み過ぎ、運動不足、寝不足)は、やめる。
2.病気に気づいたら、すぐ治す。
3.病気にならないように、気をつける。
4.ピロリ菌、歯周病菌、肝炎ウイルスなどは、無症状のうちに治しておく。
5.今65歳以上の人は、念のため肝炎ウイルス検査をしておく(HAB叢書No.22を参照)。
6.経験したことのない痛み、腫れ、発熱、体重減少、体臭、疲労感などを、放っておかない。
7.規則正しい食生活を送る。
8.1日30種類を目標に、食材の数を増やす(下図、食事バランスガイド/厚労省・農水省を参照)。
9.年をとったら、怪我をしないように気をつける。
10.毎日、コーヒーと緑茶を飲む。

追記:「アルツハイマー病にならない8箇条」は、おくすり情報No.21をご覧ください。

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